ビソプロロールはβ1選択性の高いβ遮断薬である。高血圧、狭心症、頻脈性心房細動に加え、慢性心不全の予後改善を目的に少量から漸増して用いられる。
β遮断薬
主として心臓のβ1受容体を競合的に遮断する。Gs-cAMP系とプロテインキナーゼA活性を低下させ、心拍数、心収縮力、房室伝導、腎からのレニン分泌を抑制する。慢性心不全では過剰な交感神経刺激による心筋障害とリモデリングを抑え、長期予後を改善する。高用量ではβ1選択性が低下し得る。
高血圧症、狭心症、心室性期外収縮、頻脈性心房細動に用いられる。虚血性心疾患または拡張型心筋症に基づく慢性心不全では、循環動態が安定している時期に少量から開始し、数週間ごとに忍容性を確認して漸増する。
徐脈、房室ブロック、低血圧、めまい、倦怠感、心不全の一時的悪化、四肢冷感がみられる。治療開始時や増量時には体重増加、浮腫、呼吸困難などのうっ血徴候を確認する。糖尿病患者では低血糖症状を隠すことがある。
ベラパミル、ジルチアゼム、ジゴキシン、アミオダロンなどとの併用で徐脈や房室ブロックが増加する。インスリンや血糖降下薬使用時は低血糖の遷延と症状マスキングに注意する。交感神経刺激薬の効果を減弱させる。
高度徐脈、洞不全症候群、第2度以上の房室ブロック、心原性ショック、非代償性心不全、重篤な末梢循環障害には投与しない。未治療の褐色細胞腫ではα遮断薬を先行させる。気管支喘息ではβ1選択性があっても気管支攣縮に注意する。
β1選択性が高く、慢性心不全の生命予後を改善するβ遮断薬である。安定期に少量から開始し、急性増悪時に新規導入や急速増量を行わない。頻脈性心房細動の心拍数調節にも用いられる。徐脈、房室ブロック、導入初期の心不全悪化を監視し、急な中止は避ける。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。