ニカルジピンは血管選択性の高いジヒドロピリジン系Ca拮抗薬である。経口では高血圧、静注では高血圧緊急症や周術期の血圧管理に用いられる。
ペルジピン
Ca拮抗薬
血管平滑筋のL型電位依存性Caチャネルを選択的に遮断し、細胞内Ca2+流入を抑える。末梢細動脈と冠動脈を拡張して全身血管抵抗と後負荷を低下させる。心筋や房室結節への直接抑制作用は比較的弱く、血圧低下に対する反射性頻脈が起こり得る。静注製剤は作用発現が速く、持続投与速度を変更することで血圧を細かく調節できる。脳血管を拡張し得るため、脳卒中患者では血圧低下速度と頭蓋内圧への影響を考慮する。
経口製剤は高血圧症に用いられる。静注製剤は高血圧緊急症、手術時の異常高血圧、急性心不全に伴う高血圧など、速やかで調節可能な降圧が必要な場面で使用される。脳出血、くも膜下出血、急性虚血性脳卒中でも、病型や治療方針に応じて血圧管理に用いられる。高血圧緊急症では急激に正常血圧まで下げず、臓器灌流を保ちながら段階的に降圧する。
頭痛、顔面紅潮、動悸、反射性頻脈、めまい、悪心、末梢性浮腫がみられる。静注では過度の血圧低下、頻脈、狭心症悪化、心筋虚血を起こす可能性がある。注射部位の疼痛、発赤、静脈炎が比較的多く、長時間持続投与では投与部位を定期的に交換する。まれに肝障害、血小板減少、腎機能悪化を生じる。急速な降圧による脳・冠・腎虚血に注意する。
CYP3A4阻害薬はニカルジピン濃度を上昇させ、低血圧や頻脈を増強する。リファンピシン、カルバマゼピン、フェニトインなどの酵素誘導薬は作用を減弱させる。β遮断薬との併用では反射性頻脈を抑えられるが、心機能低下患者では循環抑制に注意する。他の降圧薬、硝酸薬、PDE5阻害薬との併用では血圧低下が増強する。タクロリムスやシクロスポリンの濃度へ影響する場合がある。
本剤またはジヒドロピリジン系Ca拮抗薬への過敏症がある患者には投与しない。重篤な低血圧、心原性ショック、重症大動脈弁狭窄症では血管拡張によって循環動態が悪化する可能性がある。頭蓋内圧亢進、急性脳梗塞、脳出血では、過度または急速な降圧により脳灌流が低下するため、目標血圧と降圧速度を厳密に設定する。重篤な肝障害では代謝遅延に注意する。
血管選択性の高いジヒドロピリジン系Ca拮抗薬で、静注製剤は高血圧緊急症や周術期の血圧管理に用いられる。持続投与速度を調節できる点が重要である。急速な降圧は脳・冠・腎灌流を低下させるため、目標血圧と速度を設定する。副作用は反射性頻脈、頭痛、顔面紅潮、過度の低血圧、静脈炎である。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。