フェニトインは電位依存性Naチャネルの不活性化を延長する抗てんかん薬である。焦点発作や強直間代発作に用いられ、飽和代謝による非線形薬物動態を示す。
アレビアチン
抗てんかん薬
電位依存性Naチャネルの不活性化状態を安定化し、高頻度反復発火と異常興奮の伝播を抑制する。治療濃度付近で肝代謝酵素が飽和するため、わずかな増量でも血中濃度が急上昇するMichaelis-Menten型の非線形薬物動態を示す。アルブミン結合率が高く、低アルブミン血症や腎不全では総濃度が正常でも遊離型濃度が上昇する。主にCYP2C9、CYP2C19で代謝され、薬物代謝酵素を誘導する。
焦点発作、焦点起始両側強直間代発作、全般強直間代発作に用いられる。てんかん重積状態では、ベンゾジアゼピン系薬投与後の再発予防として静注フェニトインまたはホスフェニトインを使用する。欠神発作やミオクロニー発作には無効で、悪化させる可能性がある。血中濃度、神経症状、アルブミン値を総合して用量を調整する。
血中濃度上昇により眼振、複視、構音障害、運動失調、意識障害が段階的に現れる。長期投与では歯肉増殖、多毛、ざ瘡、粗い顔貌、末梢神経障害、骨軟化症、葉酸欠乏性巨赤芽球性貧血がみられる。重症薬疹、DRESS、肝障害、血球減少も起こる。妊娠中の使用では胎児ヒダントイン症候群の危険がある。急速静注では低血圧、徐脈、致死性不整脈を起こし得る。
CYPを誘導し、ワルファリン、経口避妊薬、ステロイド、抗精神病薬、抗ウイルス薬など多数の薬剤の濃度を低下させる。バルプロ酸はタンパク結合からフェニトインを置換し、遊離型濃度を上昇させる。アゾール系抗真菌薬、アミオダロン、一部の抗菌薬は代謝を阻害する。経腸栄養は吸収を低下させるため投与時間を調整する。
本剤またはヒダントイン系化合物に対する過敏症の既往がある患者には投与しない。注射剤では洞性徐脈、洞房ブロック、第2度以上の房室ブロック、Adams-Stokes症候群などの重篤な刺激伝導障害がある患者には使用しない。重篤な肝障害、低血圧、心不全、ポルフィリン症では慎重に使用する。
Naチャネル遮断薬で、焦点発作と強直間代発作に用いる。代謝が飽和するため、少量の増量で濃度が急上昇する非線形薬物動態が最大の特徴である。眼振、運動失調、構音障害は中毒徴候である。歯肉増殖、多毛、骨軟化症、巨赤芽球性貧血、胎児ヒダントイン症候群を押さえる。静注時の低血圧と不整脈にも注意する。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。