口腔、消化管、腟に常在し乳酸を産生するグラム陽性桿菌群で、通常は低病原性である。免疫不全、構造的心疾患、消化管病変では菌血症や感染性心内膜炎を起こすことがある。
Lactobacillus species and related reclassified genera
細菌
細長いグラム陽性桿菌で、単在、連鎖状または柵状にみえる。
乳酸菌群に属し、旧Lactobacillus属の多くは複数の新属へ再分類されている。臨床報告では旧属名が併用されることがある。
非芽胞形成性、通常非運動性、カタラーゼ陰性の通性嫌気性または微好気性桿菌で、糖を発酵して乳酸を産生する。
ヒトの口腔、消化管、腟。発酵食品やプロバイオティクス製品にも含まれる。
多くは自己の常在菌による内因性感染である。粘膜障害、中心静脈カテーテル、重度免疫不全、プロバイオティクス使用などを背景に血流へ侵入することがある。
病原性は一般に低いが、接着因子、バイオフィルム形成、酸耐性が定着と一部の感染に関与する。
まれに菌血症、感染性心内膜炎、肝膿瘍、腹腔内感染、尿路感染症を起こす。腟内では乳酸産生により低pHを維持し、通常は感染防御に寄与する。
血液や無菌部位から検出された場合、複数セット陽性、基礎疾患、心内膜炎所見を評価する。MALDI-TOFや分子学的方法で種を同定し、治療が必要な場合は感受性検査を行う。
無症候性定着や通常の腟内存在は治療しない。真の感染ではペニシリン系などを感受性に基づき選択する。多くの菌種がバンコマイシンに自然耐性または低感受性を示すため、経験的治療に注意する。
不要なデバイスを避け、免疫不全患者ではプロバイオティクス使用の利益と菌血症リスクを個別に評価する。腟内Lactobacillusを病原菌として一律に除菌しない。
乳酸を産生して腟内pHを酸性に保ち、細菌性腟症を抑制する常在菌である。血液培養陽性は汚染のこともあるが、人工弁や免疫不全があれば心内膜炎を考える。カタラーゼ陰性で、多くの菌種がバンコマイシンに自然耐性を示す。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。