クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)は、感染性を持つ異常プリオン蛋白が脳内に蓄積し、急速に進行する認知症やミオクローヌスを引き起こす致死性の神経変性疾患(プリオン病)である。孤発性が大半を占める。発症から数ヶ月で無動無言状態に至る。CBTや医師国家試験では、脳波でのPSD(周期性同期性放電)、MRI拡散強調画像(DWI)での大脳皮質・基底核の高信号、髄液の14-3-3蛋白、および通常の滅菌法が無効である点(感染対策)が超頻出である。
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急速進行性認知症(数週〜数ヶ月で高度の認知機能障害に至る)
ミオクローヌス(突然の短い筋肉の収縮。特に驚愕刺激で誘発されやすい)
小脳症状(歩行失調、ふらつき)、視覚異常
錐体路・錐体外路症状(筋強剛など)
無動無言状態(発症から3〜6ヶ月程度で自発的な動きや発語が完全に消失し、寝たきりとなる)
初期評価
急速に進行する認知機能低下と、ミオクローヌスなどの神経症状から疑う。
検査
頭部MRI拡散強調画像(DWI)で、大脳皮質に沿った高信号(cortical ribboning)や、線条体(尾状核・被殻)の高信号を早期から認める。脳波検査を実施し、基礎律動の徐波化とともに特異的な「PSD(周期性同期性放電)」を確認する。髄液検査で細胞数は正常だが、14-3-3蛋白、総タウ蛋白の異常高値を確認し、近年はRT-QuIC法を用いて髄液中の異常プリオン蛋白を直接検出して確定診断に近づける。
鑑別
他の急速進行性認知症を来す疾患:自己免疫性脳炎(橋本脳症など、ステロイドが著効するため見逃してはならない)、中枢神経系原発悪性リンパ腫、低酸素脳症と鑑別する。
根本治療
異常プリオン蛋白の増殖を抑える有効な治療法は現時点で存在せず、発症後の進行を止めることはできない。発症後1〜2年で肺炎などで死亡する(致死率100%)。
対症療法・ケア
ミオクローヌスに対してクロナゼパムやバルプロ酸を投与して症状を和らげる。無動無言状態に至った後は、経管栄養や気道分泌物の吸引、褥瘡予防などの全身管理と終末期ケアが中心となる。
病態
正常なプリオン蛋白(PrPC)が、何らかの原因で異常な立体構造を持つ感染型プリオン蛋白(PrPSc)に変換される。この異常プリオンが正常プリオンを次々と異常化させる「ドミノ倒し」のような連鎖反応を起こして脳内に凝集・蓄積し、神経細胞を破壊して脳をスポンジ状(海綿状)に萎縮させる(海綿状脳症)。
試験での重要ポイント
アルツハイマー型などとは比較にならない「週〜月単位で急速に進行する認知症」の病歴があれば本疾患を強く疑う。音や接触などの刺激で全身がビクッとなる「ミオクローヌス(驚愕性ミオクローヌス)」が特徴的。検査の3点セットとして、①脳波:約1Hzの周期で出現する『PSD(周期性同期性放電)』、②MRI(DWI):大脳皮質(リボンサイン)と基底核(尾状核・被殻)の『高信号』、③髄液検査:『14-3-3蛋白』および『総タウ蛋白』の著増、が極めて重要。また、異常プリオンは通常の煮沸やアルコール消毒、標準的なオートクレーブでは失活しないため、手術器具等は「3%SDS煮沸」や「強アルカリ(1N水酸化ナトリウム)処理」「オートクレーブの条件変更(132℃、1時間)」といった特殊な滅菌処理が必要な点も頻出。
覚え方・コツ
「CJDは、異常プリオンが脳をスポンジにする。あっという間(急速進行)にボケて、ビクッと動く(ミオクローヌス)。MRIで皮質が光り、脳波はトゲトゲ(PSD)。アルコールじゃ死なない(特殊滅菌必要)!」と覚える。
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ギラン・バレー症候群は、先行感染から1〜3週間後に免疫異常が生じ、末梢神経が障害される急性炎症性疾患である。下肢から上行する左右対称性の筋力低下や腱反射消失を特徴とし、重症例では呼吸筋麻痺を来す。CBTや医師国家試験の神経分野において毎年問われる超頻出の重要疾患である。
ランバート・イートン症候群(LEMS)は、神経筋接合部の神経末端からのアセチルコリン放出が障害され、筋力低下を来す自己免疫疾患である。肺小細胞癌などの悪性腫瘍に合併することが多く、下肢近位筋の筋力低下を特徴とする。CBTや医師国家試験では重症筋無力症との鑑別が超頻出の重要疾患である。
ポイツ・ジェガース(Peutz-Jeghers)症候群は、消化管(特に小腸)に多発する過誤腫性ポリープと、皮膚・粘膜(口唇や指など)のメラニン色素沈着を特徴とする常染色体顕性遺伝(優性遺伝)の疾患である。若年期にポリープが原因で腸重積や消化管出血を来しやすく、消化器や他臓器の癌の発症リスクが高い。CBTや医師国家試験では、特徴的な色素沈着の部位や小腸ポリープ、腸重積との関連が頻出である。
レビー小体型認知症(DLB)は、アルツハイマー型認知症(AD)に次いで多い変性性認知症である。大脳皮質や脳幹に「レビー小体(α-シヌクレインの凝集体)」が広範に出現する。CBTや医師国家試験では、中核症状である「幻視」「認知機能の変動」「パーキンソニズム」「REM睡眠行動異常症(RBD)」に加え、特有の画像所見(MIBG心筋シンチでの取り込み低下など)や、抗精神病薬への著しい過敏性が毎年必ず問われる超頻出疾患である。