月経困難症は、月経に随伴して起こる病的症状(強い下腹部痛など)で、日常生活に支障をきたす状態である。原因となる器質的疾患がない「機能性」と、子宮内膜症や子宮筋腫などが原因となる「器質性」に分類され、いずれもNSAIDsや低用量ピルが第一選択となる。
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下腹部痛(痙攣性、陣痛様、鈍痛)、腰痛。
PGが全身に作用することによる随伴症状:悪心・嘔吐、下痢、頭痛、全身倦怠感、貧血症状。
問診:痛みの強さ、持続時間、随伴症状、鎮痛薬の使用状況を確認。
画像診断・診察:内診、経腟超音波検査(エコー)、MRIを用いて、子宮内膜症(チョコレート嚢胞など)、子宮腺筋症、子宮筋腫の有無を確認し、器質性を鑑別する。
薬物療法(第一選択):
①『NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)』:痛みの原因物質(PG)を抑える。
②『LEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)』:子宮内膜の増殖を抑え、PG産生を元から絶つ。
器質性に対する治療:原因疾患の根治を目指し、ジエノゲスト(黄体ホルモン製剤)、GnRHアゴニスト、または外科的治療(腹腔鏡下手術による嚢胞摘出や筋腫核出など)を検討する。
病態
①『機能性月経困難症』:若年者(思春期〜20代)に多い。子宮内膜から過剰に産生されるプロスタグランジン(PG)が子宮筋の異常収縮や血管スパスムを引き起こす。
②『器質性月経困難症』:20代後半以降に多い。子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫などの明らかな病変が存在する。
試験・臨床での重要ポイント
まず内診やエコーで器質的疾患の有無を鑑別することが出発点。
痛みのもとがPGであるため、治療の第一選択はPG合成阻害薬である『NSAIDs(ロキソプロフェン等)』を「痛みが強くなる前に早めに飲む」こと。もう一つの柱が、排卵を止めて子宮内膜を薄くし、PGの産生源自体を減らす『LEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬:いわゆる低用量ピル)』である。機能性・器質性を問わず第一選択として広く使われる。
覚え方・コツ
「月経困難症は『生活に支障が出るほど重い生理痛』!若い子の多くは病気がない『機能性(PGの出過ぎ)』、大人の女性は内膜症などが潜む『器質性』。痛み止め(NSAIDs)を我慢せずに早めに飲むのが鉄則。それでもダメなら『ピル(LEP)』で排卵を止めて内膜を薄くすれば、出血も痛みも劇的に軽くなる!」
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胎児発育不全(FGR)は、超音波による胎児推定体重が基準値(-1.5 SD以下)を下回り、胎児が正常に発育していない状態。原因により、頭も体も小さい「均衡型」と、体だけが痩せ細る「不均衡型」に大別され、管理方針が異なる。
常位胎盤早期剥離は、正常な位置に付着している胎盤が、胎児の娩出「前」に子宮壁から剥がれ落ちる致死的疾患。母体は大量出血とDIC(播種性血管内凝固症候群)に陥り、胎児は酸素供給が絶たれて急速に仮死・胎児死亡に至る。
異所性妊娠は、受精卵が子宮腔以外の場所(約90%以上が卵管膨大部)に着床する異常妊娠。破裂すると腹腔内への大出血を引き起こし、出血性ショックで母体の命に関わる産婦人科領域の最重要救急疾患である。
羊水は主に「胎児の尿」で作られ、「胎児が嚥下(飲み込む)して消化管から吸収する」ことで一定の量が保たれている。このサイクルの破綻により、羊水インデックス(AFI)が24cm以上を「羊水過多」、5cm以下を「羊水過少」と定義する。