最終更新日: 2026年4月17日
アスクレピアで深掘りする手足口病は、主にコクサッキーウイルスA16型やエンテロウイルス71型(EV71)の感染により、夏期の小児に手・足・口腔内の水疱性発疹をきたすウイルス性感染症である。CBTや医師国家試験では、ヘルパンギーナとの皮疹部位の鑑別や、EV71型による中枢神経合併症(髄膜炎など)への注意が頻出の重要疾患である。
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手足口病は、主にコクサッキーウイルスA16型やエンテロウイルス71型(EV71)の感染により、夏期の小児に手・足・口腔内の水疱性発疹をきたすウイルス性感染症である。CBTや医師国家試験では、ヘルパンギーナとの皮疹部位の鑑別や、EV71型による中枢神経合併症(髄膜炎など)への注意が頻出の重要疾患である。
手掌、足底、手背、足背の小水疱(痛みを伴うことがある)
口腔粘膜(舌、頬粘膜、硬口蓋など)の水疱・びらん(口内炎のような痛み)
発熱(約1/3の症例でみられるが、微熱〜38℃程度が多い)
食欲低下(口腔内の痛みによる)
初期評価
夏期の乳幼児において、手掌・足底および口腔粘膜の水疱という特徴的な分布を確認すれば臨床的に診断できる。頭痛や頻回の嘔吐、活気低下がないか(髄膜炎のサイン)を必ず確認する。
検査
通常は臨床症状のみで診断し、特別な検査は不要である。髄膜炎や脳炎を疑う重症例では、髄液検査やウイルス分離、PCR検査を行う。
鑑別
最大の鑑別疾患は「ヘルパンギーナ(突然の高熱、水疱は軟口蓋のみ、手足の皮疹なし)」である。その他、水痘(全身に水疱が多発、頭皮にも出る)、単純ヘルペスウイルス感染症(歯肉口内炎)と鑑別する。
初期対応
口腔内の痛みから水分摂取が滞り脱水になりやすいため、こまめな水分補給を指導する。
根本治療
特異的な抗ウイルス薬はないため、自然軽快を待つ「対症療法」が基本となる。発熱や痛みに対してはアセトアミノフェンなどを使用する。髄膜炎などの合併症を疑うサイン(持続する高熱、嘔吐、ぐったりしているなど)があれば直ちに小児科を再受診させる。
病態
エンテロウイルス属のウイルスが飛沫・接触・糞口経路で感染し、数日の潜伏期を経て皮膚・粘膜病変を引き起こす。
原因
主にコクサッキーウイルスA16型(CA16)やエンテロウイルス71型(EV71)である。夏かぜの代表格であり、5歳以下の乳幼児に好発する。
分類
小児の夏期感染症(夏かぜ)に分類される。
試験での重要ポイント
「夏期に発熱し、手のひら(手掌)、足の裏(足底)、口の中(舌や頬粘膜など)に水疱ができた」という病歴があれば本疾患と診断できる。発熱は微熱〜38℃程度で、ヘルパンギーナのような突然の高熱ではないことが多い。試験で特に問われるのは『エンテロウイルス71型(EV71)は、無菌性髄膜炎や脳炎、急性弛緩性麻痺などを合併して重症化・致死的な経過をたどるリスクがある』という点である。鑑別でよく出るヘルパンギーナは、手足に水疱が出ず、口の中の後ろの方(軟口蓋)にのみ病変ができる点で明確に区別できる。
覚え方・コツ
「手足口病は、名前の通り手・足・口に水疱。熱はそこまで高くない。ただしEV71型だけは髄膜炎(頭にくる)を起こすヤバい奴!」
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ヘルパンギーナは、主にコクサッキーウイルスA群の感染により、夏期の小児に突然の高熱と口腔内後方(軟口蓋)の水疱・びらんをきたすウイルス性感染症である。激しい咽頭痛により脱水を起こしやすく、CBTや医師国家試験では、手足口病との鑑別(手足に皮疹が出ない)や脱水への対応が頻出の重要疾患である。
IgA血管炎(旧ヘノッホ・シェーンライン紫斑病)は、小児に好発する全身性の小型血管炎である。先行する上気道感染を契機にIgA免疫複合体が血管壁に沈着し、下肢の触知可能な紫斑、腹痛、関節痛、腎障害をきたす。CBTや医師国家試験では、血小板数が正常である点や、第XIII因子低下による激しい腹痛が極めて頻出の重要疾患である。
ヒルシュスプルング病は、腸管壁の神経節細胞が肛門側で先天的に欠如し、機能的腸閉塞をきたす先天性消化管疾患である。胎便排泄遅延、腹部膨満、胆汁性嘔吐、難治性便秘を特徴とし、新生児の腸閉塞や乳児の頑固な便秘の鑑別としてCBT・医師国家試験で頻出の重要疾患である。
溶血性尿毒症症候群(HUS)は、腸管出血性大腸菌(O157など)の感染に引き続いて発症し、微小血管での血栓形成により赤血球破壊と腎不全を来す重篤な疾患である。血便を伴う下痢の後に、出血斑や乏尿、意識障害などを生じる。小児に好発し、CBTや医師国家試験の小児科・腎臓分野において毎年問われる超頻出疾患である。