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プラダー・ウィリー症候群は、15番染色体長腕(15q11-q13)の「父親由来」の発現異常(ゲノムインプリンティング異常)による疾患。乳児期の重度筋緊張低下から一転し、幼児期以降は満腹中枢の異常による過食と高度肥満を呈する。
第1相(乳児期):著明な筋緊張低下(フロッピーインファント)、哺乳障害、体重増加不良。
第2相(幼児期以降):異常な食欲亢進(過食)、急速な肥満、性格変化(頑固、かんしゃく)。
性腺低下:男児の停留精巣・小陰茎、女児の小陰唇低形成。思春期遅発。
アーモンド様眼裂、色素低下(色白、金髪)、軽度〜中等度の知的障害。
メチル化解析等の遺伝子検査:15q11-q13領域の父親由来アレルの発現欠損(微小欠失、または母親由来の片親性ダイソミーなど)を証明する。
乳児期:経管栄養による栄養管理、理学療法。
幼児期以降:『厳格な食事制限と行動療法』(肥満防止が生命予後を左右する)。
薬物療法:『成長ホルモン(GH)補充療法』が、体組成の改善(筋肉増加・脂肪減少)や運動能力向上に極めて有効。
病態
ヒトの遺伝子には、父親から来たか母親から来たかでスイッチのON/OFFが決まっているものがある(ゲノムインプリンティング)。15q11-q13領域の「父親由来」の遺伝子が欠失等で働かなくなるとPWSになる。※同じ領域の「母親由来」が働かないとアンジェルマン症候群になる。
試験・臨床での重要ポイント
『年齢による症状の劇的な変化』が国試で超頻出。
新生児〜乳児期は、ダラーンとして動かない『フロッピーインファント(著明な筋緊張低下)』で、ミルクも自力で飲めない。
しかし、幼児期(2〜3歳以降)になると突然『過食(食欲に歯止めがきかない)』となり、放置すると『高度の肥満』とそれに伴う糖尿病や睡眠時無呼吸症候群を引き起こす。性腺発育不全(停留精巣など)も特徴。
覚え方・コツ
「PWSは『赤ちゃんの時はグニャグニャ(哺乳不良)、大きくなると底なしの食欲で超おデブになる』病気!原因は『パパ(Paternal)からの15番遺伝子がないからプラダー(Prader)』と頭文字のPで結びつけろ!成長ホルモンを打つと筋肉がついて脂肪が減るから、肥満防止のための早期からのホルモン注射と徹底的な食事管理が運命を分ける!」
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大動脈縮窄症(CoA)は、大動脈の一部(多くは動脈管索付近)が先天的に狭くなっている疾患である。狭窄部より上(腕・頭)は高血圧となり、下(下肢)は血流低下をきたす「上下肢の血圧差」が最大の特徴。Turner症候群に高率に合併する。
ファイファー症候群は、FGFR1またはFGFR2遺伝子の変異により生じる頭蓋骨縫合早期癒合症(症候群性)。頭蓋骨の変形(尖頭やクローバー葉頭蓋)に加え、特徴的な「幅広で外側に曲がった親指および足の親指」を伴う。
ヌーナン症候群は、RAS/MAPKシグナル伝達経路の遺伝子変異により生じる常染色体優性遺伝疾患。「ターナー症候群に似た外見(翼状頸、低身長)」を呈するが、染色体は正常であり、男女ともに発症する。肺動脈弁狭窄症などの右心系奇形を合併しやすい。
CHARGE症候群は、CHD7遺伝子変異によって生じる多発奇形症候群。特徴的な6つの主要症状(C, H, A, R, G, E)の頭文字をとって名付けられており、特に「後鼻孔閉鎖」と「虹彩欠損」の組み合わせが特徴的である。