医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
網膜芽細胞腫は、乳幼児期に発症する最も頻度の高い眼内の原発悪性腫瘍である。RB1遺伝子(がん抑制遺伝子)の変異により発症する。CBTや国試では、白色瞳孔や斜視による発見、画像検査での石灰化、および早期治療による良好な生命予後が頻出の重要疾患である。
白色瞳孔(黒目の中が黄白色に光って見える)
斜視(腫瘍による視力低下のため、視線が合わなくなる)
視力低下
続発緑内障(腫瘍の増大や前房出血による眼圧上昇)、それに伴う牛眼(眼球の拡大)や眼痛。
初期評価
乳幼児の白色瞳孔や斜視から強く疑い、早急に散瞳下の眼底検査を行う。
検査
「眼底検査」で網膜に隆起する黄白色の腫瘤を確認する。「CT検査」および「超音波(エコー)検査」を行い、腫瘍内部の『石灰化』を証明することが診断の決め手となる(造影MRIも進展範囲評価に有用だが石灰化の描出にはCTが勝る)。視神経や脳への浸潤、遠隔転移の有無を評価する。
※生検(針を刺す)は腫瘍細胞を眼外にばらまく危険があるため原則禁忌である。
初期対応・根本治療
眼外進展の有無や両眼性/片眼性により治療方針が大きく異なる。
【片眼性・進行例】:腫瘍が大きく視力回復が見込めない場合は、生命予後を優先して「眼球摘出術(視神経を長く切り取る)」が第一選択となる。
【両眼性・早期例】:眼球と視力の保存を目指し、全身化学療法、眼動脈選択的抗がん剤注入療法、局所療法(レーザー光凝固術、冷凍凝固術、小線源療法)などを集学的に組み合わせて行う。遺伝カウンセリングも重要である。
病態
未分化な神経網膜細胞から発生する悪性腫瘍。染色体13q14にあるがん抑制遺伝子『RB1遺伝子』の両アレル変異により発癌する。約30%は両眼性で遺伝性(常染色体顕性遺伝形式をとるが浸透率は不完全)であり、約70%は片眼性で非遺伝性(体細胞変異)である。
試験での重要ポイント
「乳幼児(多くは3歳以下)」の「黒目が白く光って見える(『白色瞳孔:amaurotic cat's eye』)」という写真撮影時のエピソードや、「斜視」で親が気づくケースが超定番である。画像診断において、CTやエコーで腫瘍内部に『石灰化』を認めることが確定診断に極めて重要。眼外に浸潤していなければ『生命予後は比較的良好(5年生存率90%以上)』である。
覚え方・コツ
「小児の眼球内ガンといえば網膜芽細胞腫(RB1遺伝子)。フラッシュを焚いた写真で黒目が白く光る(白色瞳孔=猫目)、または斜視で見つかる。CTを撮るとガンの中にカルシウムの粒(石灰化)!眼球の中にとどまっていれば命は助かる。」
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抗リン脂質抗体症候群(APS)は、自己抗体である抗リン脂質抗体が陽性となり、動静脈の血栓症や習慣流産(不育症)を引き起こす自己免疫疾患である。体内で血栓ができやすいにもかかわらず、検査(in vitro)ではAPTTが延長するのが特徴的な引っかけである。
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。