FAPは、APC遺伝子の変異による常染色体顕性(優性)遺伝疾患であり、大腸全体に数千個の腺腫が多発する。放置すれば「100%大腸癌化」するため、若年期での大腸全摘術が必須となる。随伴症状を伴う場合はガードナー症候群等と呼ばれる。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
初期:無症状。検診で発見される。
癌化・進行時:血便、下痢、腹痛、便柱細小、貧血。
内視鏡:大腸全体に100個〜数千個の腺腫(密集型・非密集型)。
遺伝子検査:家系内スクリーニングおよび本人への遺伝子診断。
随伴症状の検索:胃・十二指腸(胃底腺ポリープ、十二指腸乳頭部癌の合併あり)、眼底(網膜色素上皮の先天性肥大)、骨レントゲン。
外科的治療(原則):『予防的大腸全摘術』。癌が発生しやすい部位をすべて取り去り、小腸(回腸)で便を貯める袋(回腸嚢)を作って肛門につなげる(IAA)。
術後管理:残った直腸や十二指腸の定期的な内視鏡チェックが一生必要。
病態
癌抑制遺伝子である『APC遺伝子(5q21)』の欠失・変異により、多段階発がんの最初のステップが全身の細胞で踏み外されている状態。10代からポリープが発生し始める。
試験・臨床での重要ポイント
「絨毯(じゅうたん)を敷き詰めたようなポリープ(100個以上)」の画像が特徴。40歳までにほぼ確実に大腸癌が発生するため、『予防的大腸全摘術(大腸全摘・回腸嚢肛門吻合術:IAA)』を行う。
特殊型・随伴症状(超頻出)
①『Gardner(ガードナー)症候群』:FAP + 軟部組織腫瘍(粉瘤・デスモイド腫瘍) + 骨腫(下顎骨など)。
②『Turcot(トルコー)症候群』:FAP + 脳腫瘍(髄芽腫など)。
覚え方・コツ
「FAPは『100%ガンになる、ポリープの嵐』!原因は5番染色体の『APC遺伝子』。二十歳を過ぎたら、手遅れ(癌化)になる前にお腹の大掃除(大腸全摘)が必要。顎の骨のしこり(骨腫)があれば『ガードナー』、脳腫瘍があれば『トルコー』とセットで覚えろ!」
ここで読んだ内容を、AIや関連コンテンツでそのまま深掘りできます。
下部消化管出血は、トライツ靱帯より肛門側(主に大腸)からの出血である。大腸憩室出血、虚血性腸炎、大腸癌、痔核などが主な原因となり、胃酸の影響を受けないため鮮血や暗赤色便を呈する。
上部消化管出血は、トライツ靱帯(十二指腸空腸曲)より口側の消化管(食道、胃、十二指腸)からの出血である。胃・十二指腸潰瘍、胃癌、食道・胃静脈瘤、マロリー・ワイス症候群などが主な原因となる。
消化管穿孔は、胃や十二指腸、大腸などの消化管壁に全層性の穴が開き、胃酸、腸液、便などが無菌状態の腹腔内に漏れ出す超緊急疾患。急激な汎発性腹膜炎を引き起こし、敗血症性ショックに至るため、原則として緊急手術の適応となる。
虚血性腸炎は、大腸粘膜の微小血管の血流が一時的に低下し、腸管粘膜が虚血・炎症・潰瘍を起こす疾患。便秘傾向のある高齢女性に多く、「突然の左下腹部痛」に続く「下痢・鮮血便」が典型的な三徴である。多くは一過性で、保存的治療で自然軽快する。