前立腺癌は、前立腺の辺縁域(外腺)に好発する、男性ホルモン(アンドロゲン)依存性の悪性腫瘍である。高齢男性に多く、PSAスクリーニングによる早期発見が普及している。骨転移(造骨性転移)をきたしやすいことが特徴である。
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初期:無症状(PSA高値のみで発見されることが多い)
局所進行期:排尿困難、頻尿、残尿感、血尿、血精液症
転移期:腰痛、骨盤痛(骨転移による)、病的骨折、脊髄圧迫による下肢麻痺
初期評価
健診でのPSA高値、または直腸指診における石様硬結節から疑う。
検査
確定診断は、経直腸(または経会陰)的『前立腺針生検』による病理組織学的診断(Gleasonスコアの判定)。病期診断(広がり・転移の評価)のために、骨盤部MRI(局所浸潤の評価)、CT、および『骨シンチグラフィ(骨転移の有無)』を実施する。骨転移がある場合は血清ALP(特に骨型ALP)が上昇する。
治療方針
病期(リスク分類)と患者の年齢・状態により多彩な選択肢がある。
①早期・低リスク:『待機療法(PSA監視療法:積極的サーベイランス)』。
②局所限局癌(根治目的):『前立腺全摘除術(ロボット支援手術など)』、または『放射線療法(外照射、小線源療法など)』。
③進行・転移癌:男性ホルモンの分泌や働きを抑える『内分泌療法(ホルモン療法:LH-RHアゴニスト/アンタゴニスト、抗アンドロゲン薬の併用[CAB療法]など)』が著効する。
④去勢抵抗性前立腺癌(CRPC):ホルモン療法が効かなくなった状態。新規ホルモン薬(エンザルタミド等)や化学療法(ドセタキセル等)を行う。
病態
テストステロンなどのアンドロゲン依存性に増殖する腺癌が大部分を占める。前立腺肥大症が「移行域(内腺)」に生じるのに対し、癌は「辺縁域(外腺)」に発生しやすいため、初期には尿道を圧迫せず排尿症状が出にくい。
試験・臨床での重要ポイント
前立腺肥大症との鑑別が超頻出。直腸診で『辺縁域に「石様硬(石のように硬い)」、表面不整の結節』を触知するのが癌の特徴。スクリーニング検査である『血清PSA(前立腺特異抗原)』の測定が極めて有用。確定診断(針生検)による悪性度評価として『Gleason(グリーソン)スコア』を用いることが必須知識。また、転移先として『骨(特に腰椎・骨盤)』が最多であり、骨を硬くする『造骨性転移(X線で白く写る、血清ALP上昇)』をきたすことが絶対暗記キーワードである。
覚え方・コツ
「前立腺癌は『外側(辺縁域)』にできる『石のように硬い(石様硬)』ガン!おしっこの通り道から遠いから初期は無症状。検診の『PSA』で引っかかる。ガン細胞は男性ホルモンがエサだから、エサを断つ薬(内分泌療法)が効く。骨(腰など)によく飛んで、骨を硬くする(造骨性転移・ALP上昇)!」
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