構音障害は、言語内容や理解は保たれているにもかかわらず、発声・共鳴・構音・呼吸運動の障害によって発音が不明瞭となる状態である。中枢神経、脳神経、神経筋接合部、筋疾患などで生じる。
身体徴候
発話には呼吸筋、喉頭、軟口蓋、舌、口唇、顎の協調運動が必要である。皮質延髄路障害では痙性構音障害、小脳障害では発話リズムと協調が乱れる失調性構音障害、Parkinson病では声量低下と単調性を伴う運動低下性構音障害、末梢脳神経や下位運動ニューロン障害では弛緩性構音障害が生じる。舞踏運動やジストニアでは運動過多性、複数系統障害では混合性となる。言語処理そのものは保たれる点が失語と異なる。
発症時期、突然か進行性か、嚥下障害、複視、筋力低下、日内変動を確認する。自由会話、文章音読、単音・音節反復、パタカ反復、最長発声持続時間を評価し、声量、嗄声、鼻声、発話速度、抑揚、明瞭度を観察する。口唇閉鎖、舌運動、軟口蓋挙上、咽頭反射、顔面筋力、呼吸機能を診察する。言語理解、呼称、復唱、読み書きを確認して失語を除外する。嚥下機能と誤嚥徴候も同時に評価する。
失語は語の理解・選択・文法など言語機能の障害で、構音器官の運動障害とは異なる。発語失行では筋力低下がないにもかかわらず発話運動の企画が障害され、誤りに一貫性が乏しい。嗄声は主に声帯振動の異常、鼻声は鼻咽腔閉鎖障害を示す。痙性構音障害は努力性で遅く、失調性は断綴性、Parkinson病では小声・単調・加速性発話が特徴となる。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。