顔面蒼白は、顔面の皮膚色が通常より白く見える身体徴候である。貧血、末梢血管収縮、急性出血、ショック、失神前状態などで生じる。
身体徴候
ヘモグロビン量が低下すると皮膚や粘膜の赤みが減少する。急性出血、ショック、強い疼痛、失神前状態では交感神経性血管収縮により皮膚血流が低下し、顔面が蒼白となる。皮膚色、照明、末梢循環の影響を受けるため、顔面だけでは貧血を確定できない。
自然光で顔面、口唇、眼瞼結膜、手掌、爪床を観察し、普段の皮膚色や家族の認識と比較する。動悸、息切れ、めまい、失神、出血、月経過多、黒色便を確認し、脈拍、血圧、冷汗、毛細血管再充満時間を評価する。貧血が疑われる場合は血算、出血源、溶血所見を調べる。
貧血では眼瞼結膜や手掌も蒼白で、息切れや動悸を伴う。ショックや失神前状態では冷汗、末梢冷感、血圧低下を伴いやすい。寒冷や恐怖による一過性血管収縮では原因解除後に改善する。チアノーゼは青紫色、黄疸は黄色調であり色調が異なる。
突然の顔面蒼白に低血圧、頻脈、冷汗、意識障害、吐血、血便、外傷を伴う場合は急性出血やショックを疑い、直ちに救急評価する。胸痛、呼吸困難、失神を伴う重症貧血も緊急対応を要する。
顔面蒼白は貧血の手がかりだが、診断には血算が必要である。冷汗、頻脈、低血圧を伴う蒼白では急性出血やショックを考える。眼瞼結膜蒼白は顔面色より貧血評価に有用である。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。