黒色便・タール便は、消化された血液により黒く粘稠で悪臭を伴う便である。通常は上部消化管出血を示唆する。
症状
上部消化管から出た血液が腸管内で消化され、ヘモグロビンが変性することで黒色かつ粘稠な便となる。出血量や腸管通過時間により色調は変化する。
便の色、粘稠性、悪臭、回数、吐血、腹痛、めまい、動悸、NSAIDsや抗凝固薬の使用を確認する。血圧、脈拍、結膜蒼白、直腸診、血算を評価し、上部消化管内視鏡を検討する。
鉄剤やビスマス製剤でも便は黒くなるが、タール状の粘稠性や強い悪臭は乏しい。血便は大腸由来が多いが、大量上部消化管出血では赤色便となることもある。
失神、低血圧、頻脈、冷汗、息切れ、急速なヘモグロビン低下を伴う場合は活動性消化管出血を疑い、直ちに救急評価を行う。
黒色タール便は上部消化管出血を示唆する。鉄剤による黒色便との鑑別では、便性状、悪臭、貧血所見、循環動態を確認する。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。