カムラティ・エンゲルマン病は、TGFB1遺伝子の変異による常染色体顕性(優性)遺伝疾患である。長管骨の骨幹部が対称性に肥厚・硬化し、四肢の激しい痛みや筋力低下(アヒル歩行)を呈する進行性の骨系統疾患である。
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四肢の疼痛(運動や寒冷で増悪し、安静で軽快する)
歩行障害(アヒル歩行:waddling gait)、易疲労性
筋力低下、筋萎縮
頭蓋骨肥厚による脳神経障害(難聴、視力障害など)
骨の変形(四肢の伸長、外反膝など)
初期評価
小児期の四肢痛と歩行異常から疑い、X線撮影を行う。
検査
単純X線検査で「長管骨骨幹部の対称性かつ紡錘状の皮質骨肥厚・硬化像」を確認する。骨幹端や骨端は通常免れる。確定診断はTGFB1遺伝子変異の解析による。
治療方針
根治的治療法はない。疼痛と歩行障害に対する対症療法として、『副腎皮質ステロイド(プレドニゾロンなど)』の投与が極めて有効であり、疼痛緩和だけでなく筋力回復や骨硬化の改善も期待できる。NSAIDsによる鎮痛も行われる。
病態
TGF-β1の機能獲得型変異により、骨形成が過剰に促進され、主に四肢の長管骨(大腿骨、脛骨など)の骨幹部(中央部分)の皮質骨が肥厚・硬化する。
試験・臨床での重要ポイント
小児期〜思春期にかけての『四肢の疼痛(特に下肢)』と、筋肉量が減少して『アヒル歩行(動揺性歩行)』になるのが特徴。大理石骨病と異なり、骨端部(関節側)は正常に保たれ、骨幹部のみが紡錘状に太くなる。頭蓋底が肥厚すると脳神経症状(難聴や顔面神経麻痺など)をきたす。疼痛に対して『副腎皮質ステロイド』が著効する点が臨床的に重要。
覚え方・コツ
「カムラティ・エンゲルマン病は、長管骨の『真ん中(骨幹部)』だけが対称性に分厚くなる病気!足が痛くて筋肉が落ち、アヒル歩きになる。痛みにはステロイドがよく効く。」
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抗リン脂質抗体症候群(APS)は、自己抗体である抗リン脂質抗体が陽性となり、動静脈の血栓症や習慣流産(不育症)を引き起こす自己免疫疾患である。体内で血栓ができやすいにもかかわらず、検査(in vitro)ではAPTTが延長するのが特徴的な引っかけである。
脊柱管狭窄症は、加齢に伴う骨や靱帯の変形により脊柱管が狭くなり、中の馬尾神経や神経根が慢性的に圧迫される疾患である。高齢者に多く、歩行により下肢痛・しびれが出現し、休むと改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的である。
椎間板ヘルニアは、椎体間のクッションである椎間板の髄核が線維輪を突き破って脱出し、脊髄や神経根を圧迫する疾患である。若年〜壮年の男性に多く、腰痛とともに片側の激しい下肢放散痛(坐骨神経痛)やしびれをきたす。
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体(特に抗dsDNA抗体)が産生され、全身の皮膚、関節、腎臓、中枢神経などに炎症をきたす多臓器疾患である。20〜40代の女性に好発し、Ⅲ型アレルギーによる免疫複合体の沈着(ループス腎炎など)が病態の核心となる。