無呼吸は、一定時間にわたり呼吸運動または有効な気流が停止した状態である。気道閉塞、中枢性呼吸停止、神経筋障害、心停止、睡眠関連呼吸障害などで生じる。
身体徴候
閉塞性無呼吸では呼吸努力があるにもかかわらず上気道が閉塞し、気流が停止する。中枢性無呼吸では呼吸中枢からの出力が途絶え、呼吸努力自体が消失する。神経筋障害や薬物中毒では換気筋活動が保てず、心停止では脳灌流消失により正常呼吸が停止する。無呼吸が続くと低酸素血症と高二酸化炭素血症が急速に進行する。
反応を確認し、胸腹部運動、鼻口の気流、呼吸音を短時間で評価する。正常呼吸がない、または死戦期呼吸しかない場合は心停止を疑い、脈拍確認と蘇生を開始する。睡眠関連ではいびき、夜間覚醒、日中傾眠を聴取し、胸腹部努力と気流を睡眠検査で評価する。薬物、外傷、神経筋疾患、気道異物の可能性も確認する。
閉塞性無呼吸では胸腹部の呼吸努力が残るが気流がなく、中枢性では努力も気流も消失する。死戦期呼吸は不規則な喘ぎであり正常呼吸ではない。息こらえでは意識下で短時間かつ自発的に再開し、病的無呼吸とは異なる。
覚醒中の無呼吸、意識消失、チアノーゼ、脈拍消失、気道異物、薬物中毒を伴う場合は直ちに気道確保、人工呼吸、心肺蘇生を行う。小児の無呼吸、反復する無呼吸、無呼吸後の徐脈や酸素飽和度低下も緊急評価を要する。
無呼吸では閉塞性と中枢性を、呼吸努力の有無で区別する。反応がなく正常呼吸がない場合は心停止として対応する。睡眠時無呼吸では閉塞性が多く、肥満、いびき、日中傾眠が典型である。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。