連続性雑音は、収縮期からII音を越えて拡張期まで途切れず持続する心血管雑音である。心周期全体を通じて圧較差が存在する病態で生じ、動脈管開存症、動静脈瘻、Valsalva洞動脈瘤破裂、冠動静脈瘻などが代表原因となる。
身体徴候
連続性雑音は、収縮期と拡張期の両方で高圧系から低圧系へ血流が持続することで生じる。動脈管開存症では大動脈圧が肺動脈圧を心周期全体で上回るため、大動脈から肺動脈への短絡が収縮期から拡張期まで続く。圧較差はS2付近で大きくなり、左鎖骨下付近に機械様またはmachinery murmurとして聴取される。動静脈瘻では動脈から静脈へ持続的に血液が流れ、局所に連続性雑音とスリルを認める。Valsalva洞動脈瘤が右房・右室へ破裂すると、大動脈から右心系への連続的短絡が突然生じる。冠動静脈瘻、肺動静脈瘻、体肺動脈側副血行路でも生じる。静脈コマ音は頸静脈血流による良性の連続性雑音で、小児や若年者にみられる。
雑音がS2を越えて収縮期から拡張期へ連続しているかを確認する。頸動脈拍動で収縮期を同定し、最強点、放散、音質、体位・圧迫による変化を記録する。動脈管開存症では左鎖骨下または胸骨左上縁を膜面で聴取し、bounding pulse、脈圧増大、左室容量負荷所見を評価する。動静脈瘻では局所の皮膚温上昇、拍動、スリル、患部圧迫による雑音変化をみる。静脈コマ音は鎖骨上部で聴取され、臥位、頸部回旋、頸静脈の軽い圧迫で減弱・消失する。心エコー・ドプラで短絡部位と血流方向を評価し、必要に応じてCT、MRI、心臓カテーテル検査を行う。
動脈管開存症は左鎖骨下部の機械様雑音、脈圧増大、bounding pulseを伴う。静脈コマ音は頸部で強く、体位変換や頸静脈圧迫で消失する良性雑音である。乳房雑音は妊娠・授乳期に乳房上で聴取され、収縮期成分が強い。to-and-fro murmurは収縮期雑音と拡張期雑音がS2付近で一度区切られており、真の連続性雑音とは異なる。心膜摩擦音は心周期全体にまたがることがあるが、血流性の滑らかな雑音ではなく擦過性である。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。