「循環器」の科目に関連する38件の症状・徴候を一覧で確認できます。学習範囲を絞って復習できます。
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Cheyne–Stokes呼吸は、呼吸の深さが徐々に増大した後、徐々に減少し、無呼吸または低呼吸へ移行する周期性呼吸である。重症心不全、中枢神経障害、高地滞在、中央型睡眠時無呼吸などでみられ、循環遅延と呼吸調節系の不安定化が関与する。
fine cracklesは、主に吸気終末に聴取される、高調で短く、細かい断続性副雑音である。間質性肺疾患、肺線維症、肺水腫、初期肺炎などでみられ、閉じていた末梢気道や肺胞が吸気時に急に開くことで生じる。
III音は、II音直後の拡張早期に生じる低周波心音であり、急速流入した血液によって心室壁や腱索が振動して生じる。小児、若年者、妊婦では生理的な場合があるが、中高年では心室容量負荷や収縮不全を示唆する。
II音固定性分裂は、II音を構成する大動脈弁閉鎖音と肺動脈弁閉鎖音の間隔が広く、吸気・呼気でほとんど変化しない所見である。心房中隔欠損症に典型的で、右室への持続的容量負荷によって肺動脈弁閉鎖が遅れる。
IV音は、I音直前の拡張末期に生じる低周波心音であり、心房収縮によって血液が硬く拡張しにくい心室へ流入する際に生じる。高血圧性左室肥大、大動脈弁狭窄症、肥大型心筋症、心筋虚血などを示唆し、心房細動では生じない。
Kussmaul徴候は、吸気時に頸静脈圧が低下せず、かえって上昇する身体所見である。吸気によって増加した静脈還流を右心系が受け入れられないことを示し、収縮性心膜炎、拘束型心筋症、右室梗塞、重症右心不全などでみられる。
Raynaud現象は、寒冷や精神的緊張を契機に手指・足趾の小動脈が発作性に収縮し、蒼白、チアノーゼ、発赤などの色調変化を生じる現象である。原発性と膠原病などに伴う二次性があり、潰瘍や左右差は二次性を示唆する。
チアノーゼは、皮膚や粘膜が青紫色に見える身体徴候である。還元ヘモグロビン増加により生じ、中枢性と末梢性に分けて評価する。
メデューサの頭は、臍を中心に拡張・蛇行した腹壁静脈が放射状に広がる所見である。門脈圧亢進によって臍傍静脈と腹壁静脈の側副血行路が発達して生じ、肝硬変など進行した門脈圧亢進を示唆する。
下腿浮腫は、膝より遠位の下肢に間質液が貯留して腫脹した状態である。心不全、静脈うっ滞、深部静脈血栓症、腎疾患、薬剤などで生じる。
不整脈は、心拍の発生または伝導に異常が生じ、心拍数やリズムが正常範囲から外れた状態である。無症状の期外収縮から、失神や突然死につながる心室頻拍・心室細動まで重症度は幅広い。
低血圧は、血圧が低く、脳、心臓、腎臓などへの灌流が不足し得る状態である。体質的に無症状のこともあるが、急性発症で意識障害、冷汗、乏尿を伴う場合はショックや重篤な循環不全を示唆する。
体位性胸痛は、仰臥位、前傾、側臥位、体幹の屈伸・回旋など、身体の姿勢によって増悪または軽快する胸痛である。急性心膜炎、胃食道逆流症、胸膜炎、筋骨格系疾患などでみられるが、体位変化があるだけで重篤な心血管疾患を除外することはできない。
全身浮腫は、顔面、体幹、四肢など広範囲に間質液が貯留した状態である。心不全、ネフローゼ症候群、腎不全、肝硬変、重度低栄養などで生じる。
冷汗は、皮膚が冷たく湿潤する発汗であり、交感神経が急激に亢進した際にみられる。ショック、急性冠症候群、低血糖、強い疼痛、失神前状態などの重要な警告所見である。
労作時失神は、運動中または運動に伴って一過性に意識を失う症状である。大動脈弁狭窄症、肥大型心筋症、肺高血圧、重篤な不整脈などが原因となり得るため、反射性失神より先に心原性失神を除外する必要がある。
労作時胸痛は、歩行、階段昇降、運動、重い物を持つなど身体活動に伴って出現する胸痛である。安定狭心症が代表的だが、大動脈弁狭窄症、肥大型心筋症、肺高血圧、運動誘発性気管支収縮、筋骨格系疾患でも生じる。
収縮期雑音は、I音からII音までの心室収縮期に聴取される持続性心雑音である。駆出性雑音と全収縮期雑音が中心で、大動脈弁狭窄症、僧帽弁逆流、三尖弁逆流、心室中隔欠損症、機能性雑音などを鑑別する。
圧痕性浮腫は、腫脹部を指で圧迫した後にくぼみが残る浮腫である。心不全、腎疾患、静脈うっ滞、低アルブミン血症などでみられる。
奇脈は、吸気時に収縮期血圧が過度に低下する身体所見である。一般に吸気時の収縮期血圧低下が10mmHgを超える場合を指し、心タンポナーデ、重症喘息・COPD、緊張性気胸などでみられる。名称に反して脈拍が逆転する所見ではない。
奔馬調律は、I音・II音にIII音またはIV音が加わり、頻脈下で馬の駆け足のような三拍子として聴取される心音である。III音性、IV音性、両者が融合するsummation gallopがあり、成人では心不全や心室コンプライアンス低下を示す重要所見となる。
左右脈拍差は、左右同名動脈で脈拍の振幅、立ち上がり、到達時刻が異なる所見である。鎖骨下動脈狭窄、大動脈解離、大血管炎、塞栓・血栓などを示唆し、急性胸痛や肢虚血を伴う場合は緊急評価を要する。
徐脈は、安静時の心拍数が通常より遅い状態である。運動習慣による生理的徐脈もあるが、洞不全症候群、房室ブロック、薬剤、虚血、電解質異常では失神や循環不全を生じる。
心尖拍動偏位は、左室による最外側・最下方の収縮性拍動が通常位置から移動した所見である。左室拡大では左下方へ偏位し、心拡大の身体所見となるが、胸郭変形、横隔膜位置、肺過膨張、縦隔偏位でも位置が変化する。
心窩部痛は、胸骨下端と臍の間の上腹部中央に感じる疼痛である。胃炎、消化性潰瘍、機能性ディスペプシア、急性膵炎、胆道疾患が多いが、急性冠症候群、大動脈疾患、下壁肺炎でも生じる。
心膜摩擦音は、炎症により粗造化した臓側心膜と壁側心膜が心拍に伴って擦れ合うことで生じる、高調で擦過性の付加音である。急性心膜炎に特徴的で、胸骨左縁で前傾姿勢にすると聴取しやすい。
拡張期雑音は、II音から次のI音までの心室拡張期に聴取される心雑音である。大動脈弁逆流、肺動脈弁逆流、僧帽弁狭窄症、三尖弁狭窄症などで生じ、一般に病的所見として原因検索が必要となる。
末梢冷感は、手足など四肢末端が冷たく感じられる、または触診で冷たい状態である。寒冷曝露のほか、心拍出量低下、ショック、末梢動脈疾患、自律神経異常などで生じる。
浮腫は、間質に水分が過剰に貯留し、組織が腫脹した状態である。心不全、腎疾患、肝疾患、静脈やリンパ流障害などで生じる。
狭心痛は、一過性心筋虚血によって生じる胸部不快感であり、胸骨後部の圧迫感、締め付け感、重苦しさとして表現される。労作や精神的興奮で誘発され、休息や硝酸薬で軽快する典型的安定狭心症から、安静時に出現する不安定狭心症・冠攣縮性狭心症まで病態は異なる。
胸やけは、心窩部から胸骨後部へ上行するように感じる灼熱感であり、胃食道逆流症の代表的症状である。食後、前屈、臥位で増悪しやすいが、狭心症や心筋梗塞も類似した胸部不快感を呈するため、危険因子と随伴症状を確認する。
胸部圧迫感は、胸が押される、重い、締め付けられる、息が詰まるように感じる主観的症状である。心筋虚血を最優先に考える必要があるが、喘息、心不全、胃食道逆流症、筋骨格系疾患、パニック発作などでも生じる。
起坐呼吸は、仰臥位になると呼吸困難が増悪し、上半身を起こす、座る、複数の枕を使用すると軽快する症状である。左心不全で典型的だが、重症肺疾患、横隔膜機能低下などでもみられる。
起立性低血圧は、臥位または座位から立位へ移った際に血圧が持続的に低下する身体所見である。めまい、眼前暗黒感、脱力、失神、転倒を生じ、高齢者、自律神経障害、脱水、薬剤使用者で重要となる。
連続性雑音は、収縮期からII音を越えて拡張期まで途切れず持続する心血管雑音である。心周期全体を通じて圧較差が存在する病態で生じ、動脈管開存症、動静脈瘻、Valsalva洞動脈瘤破裂、冠動静脈瘻などが代表原因となる。
間欠性跛行は、歩行など一定の運動により下肢筋の痛み、締め付け、疲労感が出現し、休息により軽快する症状である。末梢動脈疾患による血管性跛行が代表的だが、腰部脊柱管狭窄症による神経性跛行との鑑別が重要となる。
頸静脈圧上昇は、内頸静脈の拍動上縁が通常より高い位置にみられる身体所見であり、右房圧上昇を反映する。右心不全、体液過剰、心タンポナーデ、収縮性心膜炎、肺高血圧などの評価に重要である。
高血圧は、診察室または家庭で測定した血圧が持続的に高い状態である。多くは無症状だが、長期に続くと心臓、脳、腎臓、網膜、血管に障害を蓄積し、脳卒中、心不全、慢性腎臓病などの主要な危険因子となる。
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