全身浮腫は、顔面、体幹、四肢など広範囲に間質液が貯留した状態である。心不全、ネフローゼ症候群、腎不全、肝硬変、重度低栄養などで生じる。
身体徴候
毛細血管静水圧上昇、血漿膠質浸透圧低下、腎でのナトリウム・水貯留が複合して全身の間質液を増加させる。心不全では静脈圧上昇、ネフローゼ症候群や肝硬変では低アルブミン血症、腎不全では排泄障害が中心となる。重症では腹水、胸水、肺水腫を伴う。
発症時期、体重増加、呼吸困難、尿量、腹部膨満、食事状況を確認する。眼瞼、仙骨部、下腿、足背を触診し、圧痕の有無をみる。頸静脈怒張、湿性ラ音、肝腫大、腹水、皮膚変化を評価し、毎日の体重、入出量、腎機能、尿蛋白、アルブミン、肝機能、心エコーを用いて原因を調べる。
心不全では頸静脈怒張、起坐呼吸、湿性ラ音、腎疾患では眼瞼浮腫、蛋白尿、血尿、肝硬変では腹水、黄疸、くも状血管腫を伴う。甲状腺機能低下症の粘液水腫は非圧痕性が多く、全身性リンパ浮腫も圧痕が乏しいことがある。
全身浮腫に安静時呼吸困難、起坐呼吸、低酸素血症、乏尿、急速な体重増加を伴う場合は急性心不全、肺水腫、腎不全を疑う。顔面や舌の急激な腫脹は血管性浮腫による気道閉塞の危険があり、直ちに救急対応する。
全身浮腫は心、腎、肝、低栄養の4領域で整理する。心不全では静水圧上昇、ネフローゼ症候群と肝硬変では低アルブミン血症、腎不全ではナトリウム・水貯留が中心となる。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。