圧痕性浮腫は、腫脹部を指で圧迫した後にくぼみが残る浮腫である。心不全、腎疾患、静脈うっ滞、低アルブミン血症などでみられる。
身体徴候
間質に移動性の高い低蛋白性液体が増加すると、外部から圧迫した際に液体が周囲へ移動し、圧迫解除後もしばらく陥凹が残る。静脈圧上昇、ナトリウム・水貯留、血漿膠質浸透圧低下が代表的な原因となる。
脛骨前面、内果周囲、足背、臥床患者では仙骨部を母指で数秒間圧迫し、陥凹の深さと回復時間を観察する。左右差、範囲、皮膚温、発赤、疼痛、体重変化を記録する。心不全所見、尿蛋白、アルブミン、静脈瘤、下肢周径も併せて評価し、同じ部位と条件で経時比較する。
非圧痕性浮腫では圧迫しても陥凹が残りにくく、リンパ浮腫や粘液水腫を考える。静脈性浮腫は立位で増悪し色素沈着を伴い、心不全では左右対称の下腿浮腫と頸静脈怒張、低アルブミン血症では全身性浮腫を呈しやすい。
片側性の圧痕性浮腫に疼痛、熱感、発赤、呼吸困難を伴う場合は深部静脈血栓症や肺塞栓を疑う。両側性で急な体重増加、起坐呼吸、低酸素血症を伴う場合は急性心不全として速やかに評価する。
圧痕性浮腫は静水圧上昇や膠質浸透圧低下による浮腫でみられる。観察部位は歩行患者では下腿、臥床患者では仙骨部が重要である。片側性なら深部静脈血栓症を鑑別する。
医学部生・医療系学生による編集チーム。CBT・国家試験対策・学習効率化に関する実体験と医学教育知見に基づいた情報を発信。
都内私立大学医学部卒業。現在は都内基幹病院にて初期研修中。学生時代はCBT・国試対策に注力し、学習法に関する情報発信にも関心を持つ。