黄色ブドウ球菌に関連する疾患を6件掲載。概要・科目・更新日を確認しながら、国家試験・臨床実習・復習に使える疾患知識を効率よく整理できます。
化膿性関節炎は、関節腔内に細菌が感染して化膿性の炎症を起こす、整形外科領域における超緊急疾患(Red Flag)である。数日以内に不可逆的な関節軟骨の破壊が進行するため、疑った瞬間に緊急の関節内洗浄(ドレナージ)と抗菌薬投与が必要となる。
菌血症は、本来無菌であるはずの「血液中」に細菌が存在する状態である。敗血症と混同されやすいが、菌血症はあくまで『血液培養が陽性である』という細菌学的状態を指し、必ずしも重篤な臓器障害を伴うとは限らない。しかし、敗血症や感染性心内膜炎への移行、遠隔転移病巣の形成に厳重な警戒が必要である。
乳腺炎は、産褥期(特に授乳中)の乳房に生じる炎症である。乳汁の排出不良による「うっ滞性乳腺炎」と、それに細菌感染が加わった「化膿性乳腺炎」に大別される。CBTや国試では、両者の鑑別と、うっ滞性では授乳を継続・促進し、化膿性では患側の授乳を中止し搾乳や切開排膿を行う対応の違いが頻出である。
麦粒腫(ものもらい)は黄色ブドウ球菌などの細菌感染による急性の化膿性炎症であり、霰粒腫はマイボーム腺の詰まりによる慢性の肉芽腫性炎症である。CBTや国試では、両者の鑑別(痛みの有無、感染性か非感染性か)が頻出である。
伝染性膿痂疹(とびひ)は、主に小児の夏期に好発する皮膚の細菌感染症である。虫刺されや湿疹の掻き壊しから細菌が侵入し、水疱や痂皮を形成して全身に拡大する。CBTや医師国家試験では、原因菌(黄色ブドウ球菌とA群溶連菌)による病型の違いや、溶連菌感染後の急性糸球体腎炎への注意、ステロイド外用の禁忌が頻出の重要疾患である。