概念図鑑
疾患・症状・薬・検査をつなぐ医学概念を、定義とイメージから確認できます。
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滑走説
アクチンとミオシンの長さを変えずに相互滑走させ、サルコメアを短縮して筋収縮を生む理論。
血液脳関門
脳毛細血管内皮の密着結合と選択的輸送系が、血液から脳実質への物質移動を厳密に制御する障壁。
自律神経反射弓
内臓感覚入力を中枢で統合し、節前・節後ニューロンを介して平滑筋、心筋、腺を自動調節する反射回路。
筋紡錘
骨格筋内に並列配置され、筋長と伸張速度をIa・II求心性線維で検出する固有感覚受容器。
伸張反射
筋が急に伸ばされると筋紡錘Ia求心性入力が同名筋α運動ニューロンを興奮させ、筋長を戻す短潜時反射。
受容器電位
感覚受容器で刺激強度に応じて生じる局所電位で、活動電位頻度または神経伝達物質放出量へ変換される。
感覚変換
光、音、圧、温度、化学物質などの物理・化学刺激を受容器電位と神経信号へ変換する過程。
跳躍伝導
髄鞘化軸索で活動電位がRanvier絞輪から次の絞輪へ再生され、高速かつ省エネルギーに伝導する方式。
時間的加重と空間的加重
複数の局所電位が時間的または空間的に重なり、軸索初節での膜電位と活動電位発生確率を決める統合原理。
興奮性・抑制性シナプス後電位
シナプス後膜のコンダクタンス変化が膜電位を発火へ近づけるEPSPまたは遠ざける・固定するIPSPを生む。
神経伝達物質の放出サイクル
シナプス小胞が充填、ドッキング、プライミング、Ca²⁺依存性融合、回収、再充填を繰り返す放出・再利用サイクル。
化学シナプス伝達
活動電位をCa²⁺依存性神経伝達物質放出へ変換し、受容体を介して次の細胞へ一方向性に伝える情報伝達。
核内受容体
脂溶性リガンドと結合してDNA応答配列や転写調節因子へ作用し、比較的遅く持続する遺伝子発現変化を起こす受容体。
受容体型チロシンキナーゼ
リガンド結合で受容体のチロシンキナーゼが活性化し、自己リン酸化部位から増殖・代謝・生存シグナルを開始する受容体。
PLC–IP₃–DAG経路
PLCが膜リン脂質PIP₂をIP₃とDAGへ分解し、細胞内Ca²⁺上昇とPKC活性化を連結する情報伝達経路。
cAMP–PKA経路
アデニル酸シクラーゼがATPからcAMPを作り、PKAを活性化して蛋白質リン酸化と遺伝子発現を変える情報伝達経路。
G蛋白質共役受容体シグナル
7回膜貫通受容体が三量体G蛋白質を介して酵素やイオンチャネルを調節し、細胞外情報を増幅・分岐させる経路。
局所電位
刺激の強さに応じて振幅が連続的に変化し、距離とともに減衰しながら加重できる局所的な膜電位変化。
不応期
活動電位後に次の発火が不能または起こりにくくなる期間で、チャネル状態により絶対不応期と相対不応期に分かれる。
閾値と全か無かの法則
再生的な膜電流が外向き電流を上回る境界が閾値で、単一興奮性細胞の活動電位は閾値を超えるとほぼ一定振幅で生じる。
活動電位
興奮性細胞で膜電位が閾値を超えた際に生じ、自己再生的に伝播する一過性の膜電位変化。
静止膜電位
刺激のない細胞で膜内外に存在する電位差で、主にK⁺透過性、イオン濃度勾配、Na⁺/K⁺-ATPaseにより維持される。
Na⁺/K⁺-ATPase
ATPを使って3 Na⁺を細胞外、2 K⁺を細胞内へ運び、膜電位、細胞容積、二次性能動輸送の基盤を維持するポンプ。
リガンド依存性イオンチャネル
リガンドがチャネル蛋白質へ結合して直接開閉を変え、速いシナプス応答や細胞内シグナル応答を生むイオンチャネル。
電位依存性イオンチャネル
膜電位変化を電位センサーが感知して開閉し、活動電位、神経伝達、筋収縮を担うイオンチャネル群。
イオンチャネルの選択性と開閉
イオンチャネルが特定イオンを選び、電位・リガンド・機械刺激などに応じて開閉することで膜電流を制御する共通原理。
二次性能動輸送
一次性能動輸送が作ったイオン勾配のエネルギーを利用し、別の溶質を勾配に逆らって共輸送または交換輸送する機構。
一次性能動輸送
ATP加水分解などの一次エネルギーを輸送体が直接利用し、溶質を電気化学勾配に逆らって移動させる膜輸送。
促進拡散
膜蛋白質が溶質移動を助けるが、正味輸送は濃度・電気化学勾配に従いATPを直接消費しない受動輸送。
単純拡散
狭義には脂質二重層を直接通り、物質が濃度勾配に従って担体結合や代謝エネルギーなしに移動する受動輸送。
コンプライアンスとエラスタンス
圧変化に対する容量変化を表すコンプライアンスと、その逆数に相当するエラスタンスで臓器の伸びやすさを記述する。
ずり応力
流れる血液が血管内皮表面へ及ぼす接線方向の摩擦力で、内皮機能や血管径調節を規定する機械刺激。
Laplaceの法則
内圧、半径、壁張力・壁応力の関係を示し、心室・血管・肺胞が拡張するほど壁に必要な力が増えることを説明する法則。
Poiseuilleの法則
円管内の層流では流量が圧較差と半径の4乗に比例し、粘度と管長に反比例するという流体抵抗の基本法則。
電気化学勾配
イオンの濃度差による化学的駆動力と膜電位による電気的駆動力を合成した、膜を越えるイオン移動の方向と強さ。
膠質浸透圧
血漿蛋白など膜を通過しにくい高分子が生む浸透圧で、毛細血管からの外向き濾過に抗する主要な力。
浸透圧
溶質濃度差による浸透を止めるために必要な圧力で、体液分布や細胞容積を規定する定量的な駆動力。
浸透
半透膜を介し、溶媒である水が有効浸透圧の低い側から高い側へ移動して水の化学ポテンシャル差を小さくする現象。
Fickの拡散法則
濃度勾配に逆向きの拡散流束と、膜面積・厚さ・分圧差・物質固有の拡散性から総移動量を表す基本法則。