概念図鑑
疾患・症状・薬・検査をつなぐ医学概念を、定義とイメージから確認できます。
検索・絞り込み
361-420 / 598 件を表示中
酸塩基緩衝系
緩衝系は加えられたH⁺を可逆的に受け渡し、肺と腎が酸・塩基を排出するまでpH変化を小さくする。
K⁺の腎性調節
腎は近位・HenleでK⁺を再吸収し、遠位ネフロンで分泌または再吸収を可変調節してK⁺恒常性を保つ。
Na⁺と水のバランス
総体内Na⁺量は主に細胞外液量を、水バランスは血漿浸透圧と血清Na⁺濃度を規定するという分離した恒常性。
浸透圧濃度と張度
浸透圧濃度は全粒子数、張度は細胞膜を越えにくい有効浸透物質による持続的な細胞容積変化を表す。
ADHとアクアポリン輸送
ADHが集合管主細胞V₂受容体を介してAQP2を管腔側膜へ挿入し、水透過性と尿濃縮を可逆的に高める。
対向流増幅系
Henle係蹄の対向流と上行脚のNaCl輸送を反復利用し、腎髄質に皮質から乳頭へ増大する浸透圧勾配を作る。
尿細管糸球体フィードバック
緻密斑が遠位尿細管NaCl送達を感知し、輸入細動脈抵抗とレニン分泌を変えて単一ネフロンGFRを調節する。
尿細管再吸収と分泌
尿細管再吸収は管腔から血液へ、分泌は血液から管腔へ物質を移し、最終尿組成を調節する。
濾過負荷と排泄速度
濾過負荷はGFR×血漿濃度、排泄速度は尿中濃度×尿量で、両者の差から尿細管輸送を評価する。
腎クリアランス
血漿中のある物質が単位時間に完全に除去されたとみなせる仮想血漿量で、濾過・再吸収・分泌を統合する。
腎血流量と腎血漿流量
腎血流量は腎へ流れる全血、腎血漿流量はその血漿成分で、RPF = RBF × (1−Ht)として関連する。
濾過率
腎血漿流量のうち糸球体で濾過される割合で、FF = GFR/RPFとして糸球体・尿細管周囲力学を結ぶ。
糸球体濾過量の決定因子
糸球体濾過量は濾過係数と糸球体毛細血管内外の静水圧・膠質浸透圧の差で決まる。
動脈血酸素含量と酸素供給量
動脈血酸素含量は主にHb結合酸素で決まり、酸素供給量はこれに心拍出量を掛けた組織への毎分輸送量。
Haldane効果と塩化物シフト
肺でHbが酸素化されるとCO₂・H⁺保持能が下がってCO₂放出が進み、赤血球HCO₃⁻交換には塩化物シフトが伴う。
Bohr効果
CO₂増加とpH低下がヘモグロビンの酸素親和性を下げ、代謝活発な組織で酸素放出を促進する現象。
酸素解離曲線
酸素分圧とヘモグロビン酸素飽和度の関係を示すS字曲線で、肺での取り込みと組織での放出を両立させる。
気道抵抗
気道内の圧較差を流量で割った抵抗で、気道半径、肺気量、流れの様式、気体密度などに強く依存する。
表面張力と肺サーファクタント
肺胞液面の表面張力は虚脱を促し、II型肺胞上皮由来サーファクタントがこれを低下させて肺胞安定性を保つ。
換気血流比不均等
肺内で換気と血流の対応が不均一となり、低V/Q領域からの血液が動脈血酸素を低下させる代表的低酸素血症機序。
分時換気量と肺胞換気量
分時換気量は毎分出入りする総気量、肺胞換気量は死腔を除きガス交換へ実際に寄与する新鮮気量。
ペースメーカー電位
洞結節などで安定した静止膜電位を持たず、拡張期に自発脱分極して次の活動電位を開始する膜電位変化。
内皮由来一酸化窒素とずり応答
内皮が血流ずり応力を感知してeNOS由来NOを産生し、平滑筋cGMPを介して血管を拡張する機械化学変換。
浮腫形成の機序
毛細血管濾過がリンパ回収を上回ると間質液が増え、静水圧・膠質浸透圧・透過性・リンパ流・Na⁺保持が原因となる。
圧受容器反射
頸動脈洞・大動脈弓の伸展変化を脳幹が感知し、自律神経出力を変えて秒単位で血圧を安定化する反射。
全身血管抵抗
全身循環で血流に対抗する総抵抗で、主に細動脈径により調節され、平均動脈圧と心拍出量を結ぶ。
脈圧
収縮期血圧と拡張期血圧の差で、一回拍出量、動脈コンプライアンス、駆出速度、波反射を反映する拍動成分。
平均動脈圧
一心周期の動脈圧の時間平均で、臓器灌流圧を近似し、心拍出量と全身血管抵抗の積で主に決まる。
静脈還流
末梢静脈系から右心房へ戻る血流量で、平均循環充満圧と右房圧の較差、静脈抵抗により決まる。
駆出率
拡張末期容量のうち一回の収縮で駆出された割合で、EF = SV/EDVとして表す負荷依存性の心室指標。
Frank–Starlingの法則
静脈還流増加で心室充満と心筋線維長が増すと、一定範囲で収縮力と一回拍出量が増える心臓の内因性調節。
前負荷
収縮直前の心筋線維伸展を表す負荷で、臨床的には拡張末期容量・圧や静脈還流を近似指標として扱う。
長さ–張力関係
筋の初期長がアクチン・ミオシン重なりと受動弾性を変え、発生できる能動張力と総張力を規定する関係。
興奮収縮連関
膜の電気的興奮を細胞内Ca²⁺上昇へ変換し、収縮タンパク質の相互作用を開始する一連の機構。
クロスブリッジサイクル
ミオシン頭部がATP依存的にアクチンへ結合・力発生・解離・再準備を反復し、筋張力と短縮を生む分子サイクル。
感覚変換
光、音、圧、温度、化学物質などの物理・化学刺激を受容器電位と神経信号へ変換する過程。
神経伝達物質の放出サイクル
シナプス小胞が充填、ドッキング、プライミング、Ca²⁺依存性融合、回収、再充填を繰り返す放出・再利用サイクル。
核内受容体
脂溶性リガンドと結合してDNA応答配列や転写調節因子へ作用し、比較的遅く持続する遺伝子発現変化を起こす受容体。
受容体型チロシンキナーゼ
リガンド結合で受容体のチロシンキナーゼが活性化し、自己リン酸化部位から増殖・代謝・生存シグナルを開始する受容体。
PLC–IP₃–DAG経路
PLCが膜リン脂質PIP₂をIP₃とDAGへ分解し、細胞内Ca²⁺上昇とPKC活性化を連結する情報伝達経路。
cAMP–PKA経路
アデニル酸シクラーゼがATPからcAMPを作り、PKAを活性化してタンパク質リン酸化と遺伝子発現を変える情報伝達経路。
不応期
活動電位後に次の発火が不能または起こりにくくなる期間で、チャネル状態により絶対不応期と相対不応期に分かれる。
閾値と全か無かの法則
再生的な膜電流が外向き電流を上回る境界が閾値で、単一興奮性細胞の活動電位は閾値を超えるとほぼ一定振幅で生じる。
静止膜電位
刺激のない細胞で膜内外に存在する電位差で、主にK⁺透過性、イオン濃度勾配、Na⁺/K⁺-ATPaseにより維持される。
Na⁺/K⁺-ATPase
ATPを使って3 Na⁺を細胞外、2 K⁺を細胞内へ運び、膜電位、細胞容積、二次能動輸送の基盤を維持するポンプ。
リガンド依存性イオンチャネル
リガンドがチャネルタンパク質へ結合して直接開閉を変え、速いシナプス応答や細胞内シグナル応答を生むイオンチャネル。
イオンチャネルの選択性と開閉
イオンチャネルが特定イオンを選び、電位・リガンド・機械刺激などに応じて開閉することで膜電流を制御する共通原理。
促進拡散
膜タンパク質が溶質移動を助けるが、正味輸送は濃度・電気化学勾配に従いATPを直接消費しない受動輸送。
単純拡散
狭義には脂質二重層を直接通り、物質が濃度勾配に従って担体結合や代謝エネルギーなしに移動する受動輸送。
コンプライアンスとエラスタンス
圧変化に対する容量変化を表すコンプライアンスと、その逆数に相当するエラスタンスで臓器の伸びやすさを記述する。
Laplaceの法則
内圧、半径、壁張力・壁応力の関係を示し、心室・血管・肺胞が拡張するほど壁に必要な力が増えることを説明する法則。
Poiseuilleの法則
円管内の層流では流量が圧較差と半径の4乗に比例し、粘度と管長に反比例するという流体抵抗の基本法則。
電気化学勾配
イオンの濃度差による化学的駆動力と膜電位による電気的駆動力を合成した、膜を越えるイオン移動の方向と強さ。
膠質浸透圧
血漿蛋白など膜を通過しにくい高分子が生む浸透圧で、毛細血管からの外向き濾過に抗する主要な力。
Fickの拡散法則
濃度勾配に逆向きの拡散流束と、膜面積・厚さ・分圧差・物質固有の拡散性から総移動量を表す基本法則。
心拍出量
心臓が1分間に送り出す血液量で、心拍数と一回拍出量の積として全身の血流供給を表す。
メンデルランダム化解析
曝露に関連する遺伝的変異を操作変数として用い、交絡や逆因果の影響を減らしながら、曝露と転帰の因果関係を推定する方法。
合成致死
二つの遺伝子・経路の一方だけの機能喪失では生存できるが、両方が同時に失われると細胞死に至る遺伝学的相互作用。
免疫代謝
免疫細胞の活性化・分化に伴う解糖系、酸化的リン酸化、脂質・アミノ酸代謝の再構成と、その代謝状態が免疫機能を規定する仕組み。
訓練免疫
初回刺激後のエピジェネティック変化と代謝再構成により、単球・マクロファージなどの自然免疫細胞が異なる二次刺激へも増強応答を示す現象。